数年に1度の頻度で入る労働基準監督署の調査・監査。令和に入ってから新しく指摘されることが予想される労働安全衛生法の改正点について解説します。
そもそも、労働安全衛生法という法律自体あまり馴染みないものだと思います。労働安全衛生法とは、労働者の安全等を確保し、職場環境を良いものにしようよというものです。
細かい条文は省きまして、労働基準監督署（以下、監督署）に指摘される改正箇所は。。。
労働安全衛生規則第52条の2です。
あなたは面接指導という言葉をご存知ですか？実は、残業時間が1か月で80時間を超えた労働者で、本人が会社に申し出をした場合、医師による面接指導を受診させる必要があるのです。（例外あり）
一般的には、残業時間が80時間を超えるということは身体に負担が掛かっており、疲労が蓄積しやすい状態であるといえます。この制度自体あまり知られていないように感じます。
しかし、この内容は今回の改正ではありません。
改正点としては。。。
事業者は、第一項の超えた時間の算定を行つたときは、速やかに、同項の超えた時間が一月当たり八十時間を超えた労働者に対し、当該労働者に係る当該超えた時間に関する情報を通知しなければならない。
何が言いたいかというと、残業時間が80時間を超えた労働者に、超えた時間を教えてあげてね！ということです。普段の給与明細に残業時間を明記している場合はそれで問題ないでしょう。
しかし、残業時間の明記をしていない会社については対応が必要です。
実際に通知していないことにより監督署から指導を受けることがあるので、早めの対策を行いましょう。